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2008 関西ガルルカップ アクションエンデューロ
第5戦 レポート
2008年12月14日:開催
大阪府 プラザ阪下モーターランド:会場
2008関西ガルルカップアクションED最終第5戦です。
なんと今回はこのアクションEDをシリーズとして始めてから4年目第18戦目にして初めての満員御礼となりました。
実は昨年の第5戦も満員締切となったのですが、これはプラザ阪下閉鎖問題があったからのもです。
これはひとえに関西の、いやいや全国ののオフバイクレースFUN皆様のおかげと信じております。
また今回は参加をお断りした方々も多く本当に申し訳なく、そしてありがとうございました。

さてさてそんな満員御礼となった今回は今までにない企画がてんこもりであります。
まず、ゲストライダーにオフバイクレース各カテゴリーからの強者代表者です。
モトクロス界からは2008年度はJNCCに本格全戦出場の#57杉本タカキ選手。
エンデューロ界からは2008JNCC#6吉川和宏選手。ご存知関西EDのスーパーヒーロー。
トライアル界から国際スーパーA#4田中太一選手。今年は思わぬ怪我からの完全復帰。
これだけ見たら関西のいち草ローカルレースなんて誰も思わないでしょうね。ほんとズゴイ選手が揃ったもんです。
そしてもう一つはコースの大改革。
これはプラザ阪下、吉川選手、両氏の協力により思いっきり大胆な設営が可能になったことである。
それが今回の最大の呼び物である丸太組みの人工セクション&ギャラリーステージである。
これは今年の中旬に吉川氏より打診があり「奥村さんとこ木材業ですよね。丸太の手配が出来ませんか?」の呼びかけがあり、コース長の川口ともココ最近のマンネリを打破する為にも大胆な改革が必要であると考えていたことと重なり、そしてその企画をプラザ阪下様に持ちかけたところ快諾を頂き今回のこの人工丸太セクションの設定及び既存コースの一部改造と土手の使用の許可を得てこのようなコースを設営する事ができました。
その結果、コースのキャパシティを1時間80台。3時間100台と決めエントリーを開始したところ思わぬ反響を呼び締切日前の満員御礼締切となってしまいました。
泣く泣く参加をお断りしました方々には大変ご迷惑をお掛け致しました。
さてそんな前騒動と共に最終第5戦の開幕前日を迎えました。
丸太組み人工セクションの配置は北海道日高での経験者である吉川選手指導の元にその微妙な間隔と丸太ピラミッドの高さを決め、迂回路コースの時間差決定から2段ヒルクライムの角度、沼セクションの障害物設置と目の回るような忙しいコース設定を終えたのは土曜日の日がとっぷりと暮れた19時過ぎまで及んだ。
しかし問題は今夜に予想される雨である。この影響が明日のコースコンディションにどのような影響を与えるかは神のみぞ知る境地である。

明けて日曜日の朝は小雨状態、西の空は幾分明るい。タブンこの雨は上がるであろう。
受付、車検とこれだけの台数が集まるとさすがに活気がある。今後もこのような参加者を確保していきたいものですね。
1時間クラスのスタート時間だが路面はマディ状態。台数も多いためいつものコース下見走行練習は中止となりました。
スタートはルマン式であるが車両を支えるサポーターの数が足りるか心配だがそんな杞憂はすぐに吹き飛ぶ。なんとさすがのギャラリーの数である。みんなスペシャルステージを楽しみに来場してくれたのですね。
スーパーレディスの先行スタートの後、全員の2段階スタートとなる。
ただ一つの心配は前回でもマディコンディションで渋滞の起きた会場正面のモトクロスコースジャンプポイントの激坂上りである。
さあそんな実況はおなじみMCおやぢちゃん。今回はナンかとっておきアイテムを手にいれたとか。
その効果は如何に!
デジタル一眼を手に入れたもんですからうれしくって撮りまくってました。しかし、写真撮影のスキルはあいにく持ち合わせていませんでした。
ざっと500枚撮影して、ピントのばっちり合ってるのは50枚くらいしかない、というお粗末でした。
いやぁ、写真を取りながらしゃべりながらレースを把握する、難しいです。っていうかムリです(笑)
さ、そんな前置きはさておき、最終戦レポート、いってみましょう。
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1H |
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ホールショットは先行スタートからトップを守った#1井藤がオープニングラップを取る。2番手以降は#29秦・#4花田・#30池口・#5石榑と続く。
2周目、早くも#1井藤が#29秦に捕まる。さらには1周目7位の#23梅木に捕らえられ3位に後退。#4花田・#5石榑は渋滞につかまったのか大きく後退、それぞれ23位、37位に下がる。
代わって4位にあがったのは#18大槻、5位には順位を落としてしまった#30池口が続く。
3周目、トップ争いにまた一人名乗りを上げる。#12片岡。3位に落ちた#23梅木と並んで走り20秒前を行くトップの#29秦を追いかけていく・・・・・・・・・・・・・
と、思われたが#12片岡、4周目に大失速、12位に後退。そんなやり取りを尻目にトップの#29秦はどんどん逃げていく。
30分経過時点での各クラス順位 |
| オープン | FUN−A | FUN−B | S−レディース | レディース |
1位 | #29 秦 | #104 松井 | #211 荘田 | #1 井藤 | #307 菅原 |
2位 | #23 梅木 | #107 松本 | #206 中島 | #4 花田 | #302 石本 |
3位 | #13 狩野 | #106 萩原 | #208 藤原 | #6 知花 | #306 牧野 |
さてさてレースは後半戦へ。
トップの#29秦はどんどん後続を引き離していきます。
4周目では30秒だった差が5周目には75秒に開き、逃げの体制に入ってきました。
そのころ、逃げる#29秦の後ろで激アツ2位争いが繰り広げられようとしていた。
2位を走る#23梅木に#13狩野がじわじわと追いついてきた。
5周目の二人のタイム差は18秒。こうなると俄然テンションがあがるのが#13狩野。翌周にはその差を6秒まで詰めてきた。もう目の前。抜くしかない。
そして7周目、ついに#13狩野が#23梅木を捕らえ2位に。
イマのペースで逃げてしまおうと狩野は8周目に入る。
しかーし! 先に帰ってきたのは#23梅木。
続いて帰ってきたのは#11西谷。
#13狩野は転倒したのか6位にまで後退。
そしてレースはファイナルラップへ。
3分を超えるアドバンテージを築き上げ#29秦がトップでチェッカー。#23梅木は狩野の自滅で2位に返り咲いた。3位には#11西谷が入る。
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やはり1時間クラスは難しいセクションが無いとはいうものの一番の心配であった激坂上りでスタート直後から渋滞が発生。
なんとか全員を押し上げるもののこのままの続行は不可能と判断。早々にキャンセルとなる。
この第5戦のエントリーライダーの特徴として東の遠方からの参加が多かった事。中部、関東、長野などからはるばると遠征ありがとうございました。
私的にはきっと遠征してもらった甲斐はあったと思います。
それはそうといつも最終戦にはアメリカからわざわざ参戦していただいているのがP-Aの#101田島選手。本当に遠路はるばるありがとうございます。優勝でアメリカに帰国?してほしかったのですがエンジントラブルで最後にダメだったとか。
次回の為、今日本は円高なので次回参戦のエアチケットを日本で買って帰られるとお得ですよ。

なんだか参加地域を見ていると関西ローカルレースなんて言っていられないかも?全国のオフバイクレースFUNのみなさん河内長野に来て下さいねー。
さてさて、本日のメーンエベント。
障害物てんこ盛りの3時間レースの開幕です。
雨は止んだものの曇り空ベースである。もちろん路面はややマディ状態。
今回いつもは最後尾スタートの招待選手も最前列からのスタート。本気勝負です。
クラス別ヘルメットタッチ式一斉スタート。
いやいやさすがの100台出走。迫力満点。やはりこうでなくっちゃね。
ではではこの3時間はいつもの遠くで眺めるのと違う目の前バトルが実況が出来るのにテンション上がりっ放しで、しかもしゃべるのに加えてその最新アイテムを駆使した画像を撮るのに超忙しいMCおやぢちゃん よ・ろ・し・く・!
3H |
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さてさて、今回は一味違うぞ、という事前情報で話題になっていた3H。エントリーはなんと100台をこえました。そんな3時間はこんなレースとなりました。
最初に帰ってきたのは#12吉川と#11田中の2台。丸太セクションへは同時に入ってきました。それから遅れること25秒、#57杉本が3番手。以降、#14山崎、#8大野、#1広兼、#19鍋倉と続く。
2周目、トップ2台は変わらず吉川・田中。3位争いは遅れること2分、#1広兼・#16斎江・#19鍋倉の3台。#57杉本は転倒したのか9位まで後退。
この後、1周ごとに3位〜6位が入れ替わる展開が続きます。さらに、トップの#12吉川がじわじわーっと#11田中を引き離していきます。
5周目、2周目に後退した#57杉本が3位に返り咲く。4位以降は#1広兼、#19鍋倉、#8大野、#16斎江とつづく。
オープンBでは#81木村、#69岸が先行。早くもこの2台に絞られてしまうのか?
PRO−Aは#101田島、PRO−Bは#215中谷が各クラスのトップでレースをリードしていく。
1時間(7周)経過時点での各クラストップ5
順位 | オープンA | オープンB | プロダクションA | プロダクションB |
1位 | #12 吉川 | #69 岸 | #101 田島 | #215 中谷 |
2位 | #11 田中 | #81 木村 | #104 北村・鈴木 | #220 中村 |
3位 | #57 杉本 | #54 小沢 | #110 浅浦 | #214 川添 |
4位 | #19 鍋倉 | #89 玉田 | #112 菅原 | #216 井上 |
5位 | # 1 広兼 | #70 藤井 | #113 永澤・福田 | #203 山口 |

レースは1時間を経過。中盤に入って行きます。
トップ3は変わらず吉川・田中・杉本と招待選手の3人が占める。ED・TR・MXの3カテゴリーの選手が一堂に会するという普段ではあまり見ることのできない光景が広がっている。
上位陣の動きは9周目。#19鍋倉が遅れる。その間に#1広兼がパス。4位に浮上、1分の差をあける。しかし今度は12周目、#1広兼が遅れる。順位こそ守ったものの80秒まで広げた差を一気に20秒差にまで縮められてしまう。翌12周目には#19鍋倉が再び遅れ、55秒まで差が開く。その後では6位争い、#8大野が#16斎江を交わす。
中盤に入っても順位の変動が著しい。13周目、トップの#12吉川、給油のピットインか、代わって#11田中がトップに立つ。しかし、吉川は田中の真後ろ。14周目には吉川が再びトップに返り咲いた。
オープンBでは8周目に#70藤井が#89玉田を交わして4位に。9周目に6位を走っていた#96浅田が2つ順位を上げて4位に。さらに10周目には#81木村が#69岸を交わして一時トップに立つ(12周目に再び逆転)などこのクラスも順位の変動が激しい中盤となる。
PRO−Aはかわらず#101田島が、PRO−Bでは#215中谷がトップをキープしている。
2時間経過時点での各クラストップ5
順位 | オープンA | オープンB | プロダクションA | プロダクションB |
1位 | #12 吉川 | #69 岸 | #101 田島 | #215 中谷 |
2位 | #11 田中 | #81 木村 | #104 北村・鈴木 | #220 中村 |
3位 | #57 杉本 | #89 玉田 | #112 菅原 | #214 川添 |
4位 | # 1 広兼 | #54小沢 | #110 浅浦 | #207 加藤・大野・砂山 |
5位 | #19 鍋倉 | #96 浅田 | #113 永澤・福田 | #203 山口 |
レースは後半、まだ何があるのかはわからないのが今回のアクション最終戦。吉川の再スパートでほぼレースは決まるか、思われた次の15周目、吉川再びピットイン。原因はマシントラブル。15分を超えるのピットインで大きく順位を落とす。ほぼ2周遅れとなりコースに復帰したが16周を終えた時点でリタイアとなる。一気に楽になった#11田中、すでに3位以下の全選手周回遅れとしている。その田中を追う#57杉本も17周目に3位以下をすべて周回遅れにし、田中を追いかけたいがすでに4分のビハインド。このままいけばアクションエンデューロ2008を全勝で飾ることはカナリ厳しそうである。
結局4分の貯金を使い果たすことなく#11田中がトップでチェッカーを受ける。2番手は#57杉本。3位には#1広兼が入り、シリーズチャンプ決定、V2を果たす。
オープンBは#69岸が逃げ切り。PRO−Aは#101田島が15周で負傷リタイア。代わって#104北村・鈴木組が優勝。PRO−Bは11周目に#215中谷をパスした#220中村が逃げ切り優勝。
プラザ阪下閉鎖騒動でゆれる中始まった2008年。みんなの願いで継続が決まり、全5戦で繰り広げられたシーズンは広兼選手のV2で幕を閉じました。2009年、彼がV4を目指すのか、それとも「ストップ・ザ・ヒロカネ」をやってのける選手は出てくるのか?
来期も「引っ込め!」といわれようがMCおやじちゃんはしゃべり続けます。
2009 新生アクションエンデューロに乞うご期待!!
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如何でしたでしょうか?
走るライダー、見るギャラリー。これぞレースの醍醐味フルコース。
終わってみれば会場全体がなんとも言えぬ満足感一杯の空気に包まれてました。
フィ二シャーズロードには笑顔笑顔の達成感。オフィシャル冥利に尽きます。
やっぱりこの感動を味わうためにもずっともっとこのレースは続けなきゃと思います。
そして表彰式前のブレイクタイムに登場したのは全日本トライアルスーパーA級田中太一選手。
なんとトライアルデモンストレーションを披露してくれるそうな。でも彼はつい先程まで3時間レース走ってたんじゃないですか?
でも達人にはそんなこと関係ないそうで見事なパフォーマンスを見せてくれました。ほんと田中太一って何者なんですか?
主催者としては今年第1戦のコース存続問題から第3戦参加者最低記録を得てこの第5戦の満員御礼までいろんな事柄がいっぱいの2008年シリーズでありました。
そんな中で思えるコトはやはり「続けててよかった」と言える事。参加者はもちろんのこと協力協賛各社をふまえ、このアクションEDは皆様全てに支えられていることです。感謝です。
そして最後に2009年#1を決めた広兼選手から聞いた言葉「アクションエンデューロ最高!」が私の一番の幸せ。
そしてそして私からの言葉はこのアクションEDシリーズ年間チャンプを誰にも譲らず3連覇を決めた#1あなたこそ「広兼知幸選手、最高!!!」を贈ります。
2009年シリーズは全4戦開催!
キックオフ第1戦は3月8日を予定!
会場はもちろんプラザ阪下モーターランド!
乞う!ご期待!
特別協賛

今回もてっちりご招待を頂きました
活魚・割烹 日本海
奈良県橿原市太田市町19-19(近鉄八木駅より車で10分)
TEL 0744-23-6303
尚、ライブレポートは臨場感を出すためにあえて丁寧語は使っていません。
文・写真 奥村善武、おやじちゃん